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LINEモバイルはMVNO事業を展開するLINE株式会社の子会社
LINEモバイルは、「LINE」を運営するLINE株式会社の子会社です。NTTドコモの回線を借り受けて通信事業を展開するMVNO(仮想移動体通信事業者)として、モバイル通信サービスを展開しています。ちなみにMVNOという言葉は呼びにくいので、一般的には「格安SIM」や「格安スマホ」と呼ばれています。
LINEの一事業として誕生
LINEでは各種事業の立案を「事業戦略室」という部署で行います。ここからLINE MUSICやLINEバイトといった数々の事業が誕生しました。
その事業戦略室でMVNO事業の市場調査や分析を行っていたのが、現在LINEモバイルの社長である嘉戸彩乃さん。元UBS証券でIT・通信分野のM&Aを手がけた経験を持ち、MVNOにも明るかった彼女が、そのまま事業を引き継ぐ形で社長となりました。
画像引用:ケータイwatch
MVNO事業発表からLINEモバイル始動までの経緯
2016年3月にLINEモバイルはMVNO事業への参入を正式に発表します。
ここから怒涛のスピードでサービスが立ち上がっていきます。同年8月には社員を対象とした社内テストを行い、翌9月には2万契約限定でサービスを提供する、いわゆるソフトローンチに漕ぎ着けています。
当初、LINEモバイルのサービス開始は2016年10月1日の予定でしたが、計画よりも早く準備が整ったため、9月21日に前倒しして正式リリースを行いました。こうしてLINEモバイルが始まったのです。
LINEモバイル開始後も次々とサービスを拡充
振り返ると、驚くほど速いスピードでLINEモバイルが事業として立ち上がったのかが見てとれますね。LINEモバイルのリリース後もそのスピード感は続きます。
カウントフリーにインスタグラムを追加
立ち上げ当初のサービスは「カウントフリー(ゼロ・レーティング)」「年齢認証・ID検索可能」「LINEポイントとの連携」といった今でも目玉となるものばかりですが、当初はインスタグラムがカウントフリー対象外となっていました。
しかし、2ヶ月後の11月にはユーザーのニーズを反映する形でインスタグラムをカウントフリー対象に加えています。
MVNEとしてNTTコミュニケーションズをパートナーに採用
MVNOは事業展開にあたり、キャリアとの橋渡し役となる会社(MVNE=Mobile Virtual Network Enablerといいます)とパートナーを組むのが通例で、LINEモバイルはそのパートナーにNTTコミュニケーションズを選んでいます。
ちなみにNTTコミュニケーションズは「Nifmo」や自社の「OCNモバイルONE」にもMVNEとしてサポート提供しています。他にはIIJがNVNEとして「mineo」や「DMMモバイル」などをサポートしています。つまり、格安SIM業界を俯瞰するとNTTコミュ系とIIJ系に大別されるのですが、この話はまた別の機会に。
テレビCMと通話かけ放題の開始
2017年2月からは女優の「のんさん」を主演に迎え全国規模でテレビCMを展開。6月には通話かけ放題サービスをスタートするなど、サービスの拡充を続けています。
まとめ
こうしたLINEモバイルのスピード感は従来のキャリアには全くないものです。
MVNOは料金が安い面ばかりが取り上げられがちですが、時代の流れや顧客のニーズを細かく汲み取り、即座に対応していくその姿勢も、従来のキャリアにはない大きな魅力の1つといえるのではないでしょうか。
【参考記事】
【LINEモバイル】MVNO事業「LINEモバイル」販売開始
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2016/1492
ついに登場「LINEモバイル」、LINE舛田氏とLINEモバイル嘉戸氏に聞く
http://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/interview/1018275.html
LINEモバイル、「異色社長」の手腕はいかに?
http://toyokeizai.net/articles/-/143545
LINEモバイル、開業後初めて明かした「実像」
http://toyokeizai.net/articles/-/163641?_ga=2.145799863.2093312691.1499223933-1064419860.1481706291