この記事では、LINEモバイルでテザリングができるスマホとできないスマホについて解説します。iPhoneやAndroidを使ってのテザリング方法や、テザリング時の通信速度についても解説します。LINEモバイルならではのカウントフリーにテザリングが対応しているかについても言及しています。最後にテザリング時のバッテリー持ちを良くするための、ちょっとしたコツもシェアします。
Contents
LINEモバイルでテザリングできない?できる?
テザリングとは、スマホをネット回線のアクセスポイントに使うことです。これにより、電話回線を持たないPCやタブレットなどでも、テザリングしたスマホを経由してネットに接続ができます。Wi-FiタブレットユーザーやPCユーザにとって、とても便利な機能といえます。
画像引用:NTTコミュニケーションズ
私も普段からPCを使っていて、LINEモバイルでテザリングしたAndroid(Zenfone3)につなげていますが、快適にネットサーフィンができています。
LINEモバイルでテザリングするメリットは?
テザリング時にもカウントフリーが適用される
大手キャリアだけでなく、格安SIM(NVMO)各社がテザリング機能を提供しています。しかし、LINEモバイルには他社はない特徴があるんです。それは、LINEモバイルの特徴の1つであるSNSのカウントフリーにもテザリングが適用されること。
参考記事:LINEモバイルのカウントフリーとは?
LINEモバイルのコミュニケーションフリープランとMUSIC+プランには、LINEやフェイスブック、ツイッター、インスタグラムのデータ通信量をカウントしない、つまり使い放題になるカウントフリーというサービスが提供されています(LINEフリープランはLINEのみ適用)。
他社はテザリング先がカウントフリー対象外となる
このカウントフリーはLINEモバイルだけでなく、FREETEL(フリーテル)やBIGLOBEなどでも提供しています。しかし、テザリング時にもカウントフリーが提供されるのはLINEモバイルならではなんですね。
だから、テザリング先のスマホやPCでカウントフリー対象サービスを使っても、しっかりカウントフリーとなり通信量には含まれません。これはFREETELやBIGLOBEにはないメリットです。PCでSNSや仕事のやりとりをする方にとっては嬉しいサービスと言えますね。
公式サイト:LINEモバイル
iPhoneは?Androidは? LINEモバイルでテザリングできるスマホについて
実はLINEモバイルでは、全部のスマホでテザリングできるわけではありません。テザリングできる端末とできない端末があります。具体的にどんな端末が対応しているのか解説していきますね。
iPhoneはSIMフリー版かドコモ版でテザリングできる
まずiPhoneですが、NTTドコモ版またはSIMフリー版のiPhoneであればテザリングができます。
ドコモ端末であればSIMロック解除しなくてもテザリング可能ですが、iPhone5以降の機種のみ対応しています。iPhone4では使えませんのでご注意を。
公式サイト:LINEモバイル
au版とソフトバンク版iPhoneは一部機種のみ対応?
問題はauとソフトバンク版のiPhoneです。こちらは公式サイトの動作確認済み端末リストには掲載されていませんが、全く動作しないのでしょうか。
まず言えることは、少なくともSIMロックを解除しなければ100%無理です。そもそもLINEモバイルが使えません。
ではSIMロック解除したau版とソフトバンク版端末ではどうでしょうか?
LINEモバイルは公式に
au、SoftBankについても、docomo同様、SIMロック解除してもテザリングは他社(MVNO含む)のSIMでは利用できません。詳しくは端末メーカーにお問い合わせください
引用:LINEモバイル
と述べています。
つまり、ドコモ系のMVNOならドコモ端末以外はダメだし、au系MVNOならau端末以外はNGだよ、ということです。
なぜかau版SIMロック解除済みiPhone6sでテザリングできた
しかしながら、「これ本当?」と思ってしまいました。なぜなら、手元にあるau版iPhone6s(SIMロック解除済み)にLINEモバイルSIMを挿して試してみたところ、問題なくテザリングができたからです。
とはいえ、キャリア版のiPhoneは(Androidもそうですが)元々のSIMフリー版とは異なり、電波の受信設定がキャリア専用にチューニングされています。今回、au版のiPhone6sはたまたま使えましたが、ソフトバンクの6sではまた異なる結果になる可能性もあります。
さらにiOSのバージョンによる動作の違いも報告されていますので、こればかりは全端末で検証しないとわからないですね。
公式サイト:LINEモバイル
iPadもSIMフリー端末かドコモ版でテザリングできる
iPadのテザリング対応状況も基本的にはiPhoneと同じです。SIMフリー端末かドコモ版であればテザリングが可能です。
言うまでもないかもしれませんが、iPadはWi-Fi+セルラーモデルにしかSIMカードスロットが付いていません。Wi-FiモデルではそもそもLINEモバイルのSIMカードが挿せないので注意してください。
AndroidはSIMフリー端末のみテザリングができる
Androidの場合は、最初からSIMロックのかかっていない(=キャリア版ではない)SIMフリー端末ならテザリングができます。
ドコモ、au、ソフトバンク版のAndroidはテザリングできない
SIMフリー端末でなく、キャリアで購入したAndroidではテザリングできません。注意したいのはドコモ版Androidであってもテザリング不可という点です。
理由は、ドコモ版Android端末ではテザリングの際に、アクセスポイント名を強制的に「dcmtrg.ne.jp」に書き換えてしまうからです。
一部のドコモ版Androidだけは例外的にテザリングできる
ただし、一部例外もありサムスン「Galaxy S7 edge SC-02H」、シャープ「AQUOS ZETA SH-04H」、富士通「arrows SV F-03H」、ソニー「Xperia X Performance SO-04H」などはアクセスポイントの強制書き換えを行わないためテザリングが可能です。
ドコモ端末のいくつかはLINEモバイルの動作確認済み端末にリストされていますので、公式サイトから確認することをお勧めします。
公式サイト:LINEモバイル
使えないスマホと使えるスマホのまとめ
LINEモバイルでテザリングできないスマホとできるスマホを説明してきましたが、まとめると以下の表のようになります。
OS別 | 種別 | テザリング可否 | 備考 |
---|---|---|---|
iPhone | SIMフリー端末 | ○ | iPhone5以降 |
ドコモ端末 | ○ | SIMロック解除なしでもOK | |
au/SoftBank端末 | △ | 公式に動作確認されていないが動く端末もある | |
Android | SIMフリー端末 | ○ | iPhone5以降 |
ドコモ端末 | △ | 一部端末のみ可能 | |
au/SoftBank端末 | × | 動作対象外 |
例外を多く含んでいるのでややこしい図表になってしまいましたが、最もシンプルでわかりやすいソリューションはSIMフリー端末でLINEモバイルを使うことです。さらにLINEモバイルで購入する端末であれば完璧といえます。
LINEモバイルは「テザリング料」がタダ
LINEモバイルのテザリング料は無料です。誤解のないように書くと通信料が無料なわけではなく、オプション料がタダということです。
例えばauだとプランにもよりますが500円〜1000円が取られますし、ソフトバンクでも同様に1000円のオプション料が発生します(NTTドコモはプラン料金に含まれています)。
つまり、LINEモバイルは大手キャリアで発生する500円から1000円のテザリングオプション料がタダというわけです。LINEモバイルはテザリングに向いた格安SIMといえますね。
徹底検証!テザリング時に通信速度は遅くなる?
親機側のスマホと子機側のPCで通信速度を実機調査
LINEモバイルをテザリングで使った場合、子機の回線速度は遅いのか速いのか気になりますね。そこで、LINEモバイルをスマホで普通に使った時と、テザリングして使った時の速度の差を実際に計測してみました。
場所:東京都武蔵野市
日時:2017年6月22日 22:00台に計測
その結果がこちらです。
テザリング側のスマホ(親機)の速度
下り57.10 上り14.05
テザリングに接続するPC(子機)の速度
下り46.2 上り15.2
結果は上り下りともに十分すぎる通信速度を維持
当然ながら、回線の下流にあたる子機の方がやや速度は遅くなりました。しかし、通常のウェブ閲覧であれば2〜3Mbpsあれば十分と言われている中で、テザリング経由でも下り46.2Mbpsとキャリア並みの速度が出ているのは驚きです(計測タイミングにより速度は若干バラつきあるので、上りはむしろ速くなってしまいました)。
つまりテザリング時でも通信速度は十分すぎるほど確保できる、という結果になりました。
公式サイト:LINEモバイル
TIPS:テザリング時にバッテリーの消費を少なくする方法
最後にテザリング時の裏技を1つシェアします。
「テザリングは便利だけどすぐに充電がなくなる!」と感じてる方は少なくないのでは。実はこれ、Wi-Fi経由で親機(テザリング側)と子機接続していると充電の減りが著しいんです。
画像引用:NTTドコモ
そこで、Wi-FiではなくBluetooth経由で親機と子機を接続してみてください。製品にもよりますが、連続通信時間が倍以上伸びるケースもあります。ぜひお試しを!