Contents
auが格安SIMに対抗した「auピタットプラン」を発表
auが格安SIM対策とも言える低価格料金プラン「auピタットプラン」を発表しました。
auピタットプランは通話とデータ通信量の組み合わせで、料金は月額1,980円からという低価格がウリです。ケータイ評論家の石川温さんは
月1GB未満の場合、音声通話料金込みで、毎月1980円で利用することが可能だ。ソフトバンクのサブブランドであるワイモバイルや、KDDIのグループ会社であるUQモバイルと比較しても、かなり魅力的なプランと言える。
引用:Yahoo!ニュース
と語っています。
格安SIMに真っ向からぶつける格好となったauピタットプランですが、本当に格安SIMと比べて安いのか? 気になるところですね。
そこで、auピタットプランと代表的な格安SIM(MVNO)5社の料金を比較してみました。
auピタットプランと格安SIM5社の料金プラン比較
auピタットプランは3種類あります。通話従量制の「シンプル」、1回5分の通話がかけ放題の「カケホ」、通話が無制限かけ放題になる「スーパーカケホ」です。
まずは「auピタットプラン(シンプル)」と格安SIMを比較してみましょう。
auピタットプラン(シンプル)VS 格安SIM5社の料金
auピタットプラン(シンプル)は通話が従量制となっています。通話はあまりしないユーザーをターゲットにした文字通りシンプルなプランといえます。
各種キャンペーンを適用後の価格は月額1,980円から月額5,480円までの段階制となっています。つまり、auピタットプラン最大のウリである「月額1,980円」はシンプル+キャンペーン適用時におけるミニマム料金といえます。
今回比較するのは、格安SIM(MVNO)の人気上位である「UQモバイル」「楽天モバイル」「OCNモバイルONE」「mineo(マイネオ)」そして「LINEモバイル」の5社。auピタットプラン(シンプル)と同様に、音声通話SIMの通話かけ放題なしのプランで比較しました。
事業者 | プラン名 | 1GBまで | 2GBまで | 3GBまで | 5GBまで | 6GBまで | 7GBまで | 10GBまで | 14GBまで | 15GBまで | 20GBまで |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
au | auピタットプラン シンプル(キャペーン適用あり) | ¥1,980 | ¥2,980 | ¥3,480 | ¥4,480 | → | → | → | → | → | ¥5,480 |
au | auピタットプラン シンプル(キャペーン適用なし) | ¥2,980 | ¥3,980 | ¥4,980 | ¥5,980 | ¥6,980 | ¥6,980 | ¥6,980 | ¥6,980 | ¥6,980 | ¥6,980 |
UQモバイル | おしゃべりプランS/M | → | ¥1,980 | → | → | ¥2,980 | → | → | ¥4,980 | - | - |
UQモバイル | ぴったりプランS/M | → | ¥1,980 | → | → | ¥2,980 | → | → | ¥4,980 | - | - |
楽天モバイル | 通話SIM | → | → | ¥1,600 | ¥2,150 | → | → | 2,960 | → | → | 4,750 |
OCNモバイルONE | 音声通話プラン | → | → | ¥1,800 | → | ¥2,150 | → | ¥3,000 | → | → | ¥4,850 |
mineo | ドコモプラン(デュアル) | ¥1,500 | → | ¥1,600 | → | ¥2,280 | → | ¥3,220 | → | → | ¥4,680 |
mineo | auプラン(デュアル) | ¥1,410 | → | ¥1,510 | → | ¥2,190 | → | ¥3,130 | → | → | ¥4,590 |
LINEモバイル | コミュニケーションフリープラン | → | → | ¥1,690 | ¥2,220 | → | ¥2,880 | ¥3,220 | - | - | |
DMMモバイル | 通話対応SIMプラン | ¥1,260 | ¥1,380 | ¥1,500 | ¥1,910 | → | ¥2,560 | ¥2,890 | → | ¥3,980 | ¥4,680 |
※auピタットプランは通信量が20GBで制限が入るため、実質上限20GBとしています。
結論から言います。auピタットプラン(シンプル)の価格は、すべての容量プランで格安SIMに負けています。
しかも、キャンペーン適用時の料金で負けているので、キャンペーンが適用されない状態だとダントツに格安SIMより高い料金設定となることがわかりました。
特に差が大きいのが3GB~6GBの容量帯。例えば3GBだと最安値のDMMモバイルが1,500円なのに対して、auピタットプラン(シンプル)はキャンペーン適用料金であっても3,480円と約2.3倍。キャンペーン非適用料金では5,980円と実に約3.3倍もの料金となっています。
auピタットプラン(カケホ)と格安SIM5社の料金プラン比較
続いて、「auピタットプラン(カケホ)」と格安SIMの比較を見て見たいと思います。
auピタットプラン(カケホ)は1回5分以内の通話がかけ放題となるプランです。これに合わせて、格安SIMも音声通話プランに5分のかけ放題オプションを加えた料金で比較しました(OCNモバイルONEとLINEモバイルのみ10分のかけ放題オプションとなっています)。
事業者 | プラン名 | 1GBまで | 2GBまで | 3GBまで | 5GBまで | 6GBまで | 7GBまで | 10GBまで | 14GBまで | 15GBまで | 20GBまで |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
au | auピタットプラン カケホ(キャペーン適用あり) | ¥2,980 | ¥3,980 | ¥4,480 | ¥5,480 | ¥6,480 | ¥6,480 | ¥6,480 | ¥6,480 | ¥6,480 | ¥6,480 |
au | auピタットプラン カケホ(キャペーン適用なし) | ¥4,480 | ¥5,480 | ¥6,480 | ¥7,480 | → | → | → | → | → | ¥8480 |
UQモバイル | おしゃべりプランS/M | → | ¥1,980 | → | → | ¥2,980 | → | → | ¥4,980 | - | |
楽天モバイル | 通話SIM | → | → | ¥2,450 | ¥3,000 | → | → | ¥3810 | → | → | ¥5600 |
OCNモバイルONE | 音声通話プラン | → | → | ¥2,650 | → | ¥3,000 | → | ¥3,850 | → | → | ¥5,700 |
mineo | ドコモプラン(デュアル) | ¥2,350 | → | ¥2,450 | → | ¥4,070 | → | ¥4,070 | → | → | ¥5,530 |
mineo | auプラン(デュアル) | ¥2,260 | → | ¥2,360 | → | ¥3,040 | → | ¥3,980 | → | → | ¥5,440 |
LINEモバイル | コミュニケーションフリープラン | → | → | ¥2,570 | ¥3,100 | → | ¥3,760 | ¥4,100 | |||
DMMモバイル | 通話対応SIMプラン | ¥2,110 | ¥2,230 | ¥2,350 | ¥2,760 | → | ¥3,410 | ¥3,740 | → | ¥4,830 | ¥5,530 |
※UQモバイル ぴったりプランS/Mは5分かけ放題の設定がないため除外
結論から言うと、この勝負もauピタットプランの完敗です。
1GBまでの料金はかなり競っていますが、2GBより差が開く格好となっています。シンプルプランに比べると若干差は小さめといえるでしょうか。それでもキャンペーン非適用時の料金は高く、格安SIM5社と大きく水を開けられています。
「シンプル」と「カケホ」を見る限りでは、auピタットプランの優位性はほぼないと言えます。
それでは最後の勝負、「スーパーカケホ」ではどうなるでしょうか。
auピタットプラン(スーパーカケホ)と格安SIMの料金プラン比較
「auピタットプラン(スーパーカケホ)」は、好きなだけ通話しても料金が一定の、いわゆる無制限かけ放題コミとなるプランです。格安SIMとの料金はどの程度違うのでしょうか・・・と言いたいところですが、実は格安SIMには無制限かけ放題オプションに対応する事業者がほとんどないんですね。
今回のリストでは唯一、楽天モバイルだけが無制限かけ放題オプションを用意しています。よって、楽天モバイルとの比較になります。
追記:楽天モバイルの無制限かけ放題は終了しました
事業者 | プラン名 | 1GBまで | 2GBまで | 3GBまで | 5GBまで | 6GBまで | 7GBまで | 10GBまで | 14GBまで | 15GBまで | 20GBまで |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
au | auピタットプラン スーパーカケホ(キャペーン適用あり) | ¥1,980 | ¥2,980 | ¥3,480 | ¥4,480 | ¥5,480 | ¥5,480 | ¥5,480 | ¥5,480 | ¥5,480 | ¥5,480 |
au | auピタットプランスーパーカケホ(キャペーン適用なし) | ¥3,480 | ¥4,480 | ¥5,480 | ¥6,480 | ¥7,480 | ¥7,480 | ¥7,480 | ¥7,480 | ¥7,480 | ¥7,480 |
楽天モバイル | 通話SIM | → | → | ¥3,980 | ¥4,530 | → | → | ¥5,340 | → | → | ¥7,130 |
ここにきて初めて、auピタットプランが格安SIM(というか楽天モバイル)の料金を下回りました。
ただし、例によってキャンペーン適用時の料金のみの話であって、通常料金では楽天モバイルに負けています。つまり、加入後1年後には楽天モバイルのほうが安くなるのです。
結論:無制限かけ放題以外ならauピタットプランよりも格安SIMのほうが安い!
auピタットプランと格安SIMではどちらが安いのか?という問いについては、これまで見てきた通り、格安SIMのほうがかなり安い!という調査結果となりました。
特に「auピタットプラン(シンプル)」、「auピタットプラン(カケホ)」は格安SIMとの料金差が大きく現れています。毎月のケータイ代を少しでも安くしたいと考えているなら、間違いなくLINEモバイルや楽天モバイルなどの格安SIMに変更することをオススメします。
通話かけ放題と通信速度を重視するならauピタットプラン
とはいえ「auから離れたくない」という方もいるかと思います。その場合は「auピタットプラン(スーパーカケホ)」を選ぶと良いでしょう。格安SIMには無制限通話かけ放題オプションを用意する事業者が少ないので、auならではの優位性が活かせるといえます。
もう1つ、auを選ぶ利点といえば通信速度の速さが挙げられます。auは格安SIMに回線を貸し出す側だけあって、通信速度は数倍上。
格安SIM乗り換えに役立つ以下の関連記事もぜひご覧ください。
・カウントフリーを提供する格安SIM5社の徹底比較
・カケホーダイ(通話定額)を提供する格安SIMの比較
・格安SIMはLINEモバイルを選ぶべき9つの理由